Fruity Reeverb2をステレオリバーブ化。

FL STUDIOの標準リバーブという位置付けのFruity Reeverb2。

自分が最初に使ったのもこのリバーブでした。

(設定に意味はありません。緑にしたかっただけです。笑)


Reeverb2はとてもいいリバーブですがモノラルです。

例えば、右端で鳴った音の残響が中央から聞こえてしまいます。

なので、ステレオ化して使うといい感じになります。


方法はとても簡単で、左右のチャンネルそれぞれにFruity Reeverb2を使うだけです。

ミキサートラックでもPatcherでもOKです。


ミキサーの場合、それぞれのトラックで以下のように処理します。

1.Stereo Shaperで片方のチャンネルをミュート。

2.Fruity Reeverb2で残響付加。

3.1と同じ設定のStereo Shaperで出力。


正面から音が鳴っているとします。

・ミキサーのパンは、顔の向きを変えるので、聞こえてくる方角が変わります。

・Stereo Shaperは、顔の向きを変えずに耳をふさぎます。

今回は左右の音を分離したいのでStereo Shaperを使います。



設定です。

Stereo Shaperは左右で逆の設定にします。

Reeverb2の設定は同じ方が望ましいのでコピーすればOKです。


ルーティングです。

音源出力をミキサーチャンネル1にして、2と3をリバーブ用にする場合。

チャンネル1からチャンネル2と3にセンドするだけです。



トラックをもう一つ使ってステレオセパレーションを調整することもできます。

チャンネル4を使うと仮定して、以下ようにルーティングします。

チャンネル2からチャンネル4にセンド。


チャンネル3からチャンネル4にセンド。


チャンネル4はそのままです。

この状態でチャンネル4のボリュームスライダーの下にあるステレオセパレーションを調整すればOKです。


ステレオ感の調整にはディレイを使うのもいいですね。

チャンネル1にFruity delay 2を使い、フィードバック・モードをINVERTにするといい感じです。



ステレオ化について書きましたが、モノラルにもよさがあります。

全体の音を馴染ませ、空間を安定させる効果があります。

ステレオに比べて仕事量が半分なので、処理も軽くなります。


VALHALLA ROOMと同じメーカーの製品にVINTAGEVERBというレトロ・リバーブ・シミュレーターがあります。

このリバーブは初期反射のあとの残響が中央から聞こえます。

VALHALLA ROOMのような左右のブレンド調整はできません。


つまり、かつてのリバーブ・エフェクターは中央から残響が聞こえるのが普通だったのでしょうね。

「音楽」のための残響なので、これでいいのだと思います。


でも、ステレオリバーブであって欲しい状況もあります。

自分は「左右に音を飛ばす時」や「環境音」ですね。

このような場合、ステレオ化の効果は絶大です。


ということで、モノラルとステレオを適切に使い分けて、気持ちいい音の空間を作っていこうと思います。